2020年2月6日
令和元年度 木の匠育成事業『木造設計講習会』にて、木造マイスターとして1時間講師をさせていただきました。
講師と言っても、私がこれまで取り組んできた仕事内容と仕事事例をお話ししただけです。
「地域の伝統的な家づくりの実践 ~職人の技術を次世代へ繋ぐ~」というお題でお話ししました。
木造マイスターを取得したのは2年前。その2年間の間に私が取り組んできたことや基本となる設計指針などを紹介させてい頂くとともに、「おおいた木の良さを生かした建築賞2019」で最優秀賞を受賞した『大きな屋根の小さなすまい』の概要と外皮性能や一次エネルギー消費量、実際のエネルギー使用量についてもお話ししました。
最後に質疑応答があったのですが、5人の方からそれぞれ多方面にわたる質問をされて少しドキドキでした。
「伝統的な手仕事のできる職人さんがいないのはどうしたらよいか?」という質問に関しては、「設計士である私たちが、お施主さんに対してこのような素晴らしい日本の技術があることを多くの人に知ってもらう努力をすること。そして、その技術を活かすような設計をして、職人さんに腕を振るってもらう仕事の機会を多く作ること。」というようなことを申し上げました。
実際に今、それらのことを地道に続けてきたことで、若い職人さんが寺岡棟梁の元には集まってきています。まだまだ道のりは遠いかもしれませんが、少しずつですが前進しているように感じています。