8/11(祝)灼熱セミナー終了しました!|大分県の【杢のすまい設計室】なら伝統構法住宅から古民家再生までしっかり設計・施工いたします。

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8/11(祝)灼熱セミナー終了しました!

~灼熱セミナー2018 in遊志庵~
 
この日は、曇り空で一番暑い日の一番暑い時間に開催という運びにはならなかったのですが、最終的に13名の方にご参加いただき、無事にセミナーを終了しました。
 
講師の古川先生と、私を含めると建物内には15名の方が集いました。
この日の14時の佐伯市の外気温は29.4度。遊志庵の室温30度、湿度72%でした。
しかしながら、地面とつながっている土間の表面温度は27度と低く、夏はひんやりとした土間に猫がくつろぐ理由が分かりました。
 
人間一人当たり100Wの熱量と発汗・呼吸によって水蒸気を放出しているので、本来ならもっと室温は高く、湿度も上がってもおかしくはないのですが、木と土壁の吸湿作用で2時間経っても同じ室温・湿度でした。
 
普段エアコンの生活に慣れてしまっていると、この違いというのはなかなか分かりにくいのですが、古川先生にスライドで体感温度について詳しくご説明いただきました。
 
人間の体感温度は
気温+湿度+風速+輻射熱+気分(人の差:汗腺数、育った環境等)
という各要素が複雑に絡み合っています。
 
室温が31度でも、壁の温度が低く(輻射熱の影響)、窓から自然の風が吹いている(風速)だけで体感温度はぐっと下がって28度だったりします。
 
家の周囲の環境も大事です。(先生のスライドのイラストを参照ください)
窓の外の素材がアスファルトか緑かによって、全く違うのです。
 
家の室温を上げない工夫として、何よりも大事なのは直射日光を家の中に入れないこと。
軒の深さは雨風から外壁を守るだけでなく、夏の室温上昇にも一役買っているのです。
そして、吸湿できる素材で家を作ること。土壁の住まいは梅雨時でもエアコンがなくても洗濯物が乾きます。それくらいの吸湿性があるのです。
もちろん、木にも吸湿性があり、その効果を最大限に発揮するためには木にウレタンなどの塗装をしないことも大事なことです。
 
風通しは、家にこもった暖かい空気を排熱するためにも窓の位置や高さが大事になってきます。
このように要素が複合的に絡まって相乗効果で涼が得られるのが木と土壁の住まいなのです。
 
リモコン一つで涼しくなる家ではもちろんありませんが、人が工夫することで自然の力を最大限に活かして心地よさを感じられるのがこのすまいの良いところだと考えます。
 
本当の意味で省エネの住まいとは、高性能な機器をいれるでもなく、断熱材を厚く入れ、家を気密シートでラッピングすることでもなく、自然の力をいかに活かすかではないかと思います。

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