2020/2/10
土間縁のある家の刻み場の様子です。
寺岡棟梁が工事管理の忙しい合間を縫って、お正月も返上して進めてきた墨付け作業もようやく終わり、作業場では若手の大工2名、ベテラン大工1名がキビキビと刻みを進めておりました。
『さいき・あまべの家』の完成見学会に来てくれた福岡の若手の大工(26歳)が、1月の中旬より泊まり込みで手伝ってくれています。彼は小川三夫棟梁の元で(鵤工舎)修行していたこともある宮大工の経験のある大工です。まだ若いので、寺岡棟梁に直談判して手伝いたいと申し出たそうです。やる気と情熱を感じました。頼もしい限りです。
もう一人の若手大工の本業は水車大工なのですが、昨年より『さいき・あまべの家』の刻みと建て方、そして工事中も仕事をさせてもらいながら伝統構法を学んでいる大工です。水車を作る上では、その精密さと緻密さが問われるので、家大工に比べると機械より手仕事の方が多く、仕事は丁寧で几帳面です。彼は、基礎工事も平山さんと共に作業をしていました。
ベテラン大工さんは、若手2人に目を配りながら作業してくれているようです。
この日は、継ぎ手と仕口に使う堅木の込み栓を手作りするようでした。(材が大きいので、既製品では対応できないため手作りするのです)
堅木を手で触って、目で確かめている姿は、やはり貫禄があります。
こういった仕事も若手の大工にとっては、とても勉強になる良い機会だと思います。
『仕事があれば技術は受け継がれていく』と私の2人の師匠が言っていた言葉を再度思い出した一日でした。
追記:おや。。。図面にない丸柱が刻み場にあるではないですか。。。これはどこに使うんでしょうか・・・。寺岡棟梁!(笑)