施工風景

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墨付け・刻み

[さいき・あまべの家]2019.1.11~2019.2.23

今年初の刻み場へ行くと丸太(太鼓梁)を墨付け刻んでいるところにちょうど出くわしました。
丸太は角もの(四角い角材)と違って、曲がりがあるので、高さの基準を出すのが難しく、それによって思わぬ納まりの変更などが出てくる場合もあります。

早速今日も刻み場へ行くと「小屋貫の高さと丸太の曲がりの天端が干渉する可能性がある。」と言われました。
私の顔が「?」になっていたのを察した大工さん2人が(笑)奥の方から原寸図を出して丁寧に説明してくれました。

このように丸太はとても扱いにくい材料なのですが、強度にしても、美観にしても、丸太は素晴らしいと思います。
丸太の曲がりが空間に変化を与え、自然にできた曲がりだからこそ違和感なくしっくりと落ち着いて感じられるのではないかと思います。

そして、曲がった丸太梁はプレカットなどの機械ではどうにもならないものですが、人の手で確かな技術を持った職人さんであれば、その難しさもなんのその。
上手に納めてくれます。丸太を刻んでいるところを見ると、古民家の梁組を見て感動した昔の私を思い出します。

丸太を墨付けるのも大変ですが、一方でまた刻むのも一苦労です。
長いほど、その根元部分も大きいし、通常の丸鋸(まるのこ)はもとより、大きな丸鋸でも歯が立たないようです。

しかし、最後はやっぱり手道具の鑿(のみ)で削るというところで落ち着きました。

それから約1か月半後。

柱の最終仕上げをしていました。
柱の加工は柱頭・柱脚の長ほぞ差しと貫穴の加工が主にあります。この貫穴の加工は数が多いので結構大変です。
今回はこの現場初の若手大工が頑張ってくれました。

建て方の前日まで柱の加工と土台の加工の最終仕上げを黙々とやっている大工さんの姿を見つめる設計士なのでした。

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