施工風景

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「土間縁のある家」傾斜天井張り

8月18日
現場監理に伺いました。
コロナ渦で、思うように身動きがとれない上に、諸事情で久しぶりの現場監理となりました。

その間、荒壁の土壁塗りが終わり、現場では断熱材を入れて家族室の傾斜天井
(屋根の形に沿って天井を張るため斜めに張り上げています)に杉板を張っています。
台風に備えて、サッシ以外の開口部である木製建具も現場に納まっていたので住まいの外観が少しずつ完成してきました。

傾斜天井の効果としては、同じ面積の部屋でも室内が広く感じられ、開放感があります。
さらに、隣接する天井スペースにロフトや収納空間を作ることもできます。

このすまいも、ロフトと小屋裏収納が2か所あります。
ロフト部はご主人さんの趣味部屋となっています。

8月で暑い日が続く時でしたので、天井を張っている大工さんから
『断熱材を入れている部屋と入れていない部屋では全く温度が違う!』
ということを聞いたので放射温度計で天井付近の表面温度を計測してみました。

断熱材を入れているから当たり前だと言われそうですが、
このすまいの断熱材はこのすまいを作る上で出た鉋屑(かんなくず=木の削りカス)を
袋に詰めて断熱材として使用しています。
捨ててしまう鉋屑を有効に利用したいという考えで私の師匠である古川保先生のアイディアです。
熊本県立大学でも実験をしてその有効性が認められています。

測ってみるとその差は歴然。
10度以上も差がありました。
(北側と南側という違いもあるので、同じ条件ではありませんが)
この天井付近の表面温度で室内が暑くなることは、2階建ての2階の部屋が真夏は暑く感じることを体感された方は
イメージがしやすいでしょうか。
さらに暖かい空気は軽いため天井付近に溜まりやすく、この熱気をいかにして室外へ出すかも重要となります。

このすまいは全くエアコンを使わないわけではありませんが、
自然な風を採り入れて暮らす知恵や工夫を折り込んでいます。
エアコンは便利で快適ですが、自然な風を採り入れて窓を開けられる住まいは開放的で気持ちのいいものです。

それには、庭などの外部環境も重要となります。家が出来上がったら、
お庭も少しずつ、すまいと一緒に育っていくのを見るのも楽しみの一つです。

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